周りのすごい人と比較してしまう時などに良かった思考の整理法を紹介します
こんにちは。AWS事業本部コンサルティング部に所属している今泉(@bun76235104)です。
こんなことありませんか?
- 同僚が優秀で自分と比較して悩んでしまう、ストレスを感じている
- 常に焦りがあるが、今の自分の頑張りが正しいのかもわからない
- 急速的な技術の進歩に対して、なんとも表現しがたい不安に襲われる
- 最近だとChatGPTなどを目の当たりにして、「自分が本当に必要なのか?」と悩んだり
私は頻繁にあります。
実際クラスメソッドに入社した後にも何回も思ったり、周りの人に相談したりということを繰り返しています。
しかし直近半年くらいやり続けて、自分にはとても効果があると感じた思考や悩みの整理術を共有したいと思います。
なお、今回紹介する方法はあくまで「現時点の私」にとって良かったことであり、すべての方に有効とは考えていません。
また、筆者はこの領域に対して専門的な資格や知識を持っているわけではありませんので、1つの考え方としてご覧いただけると幸いです。
整理の手段
今回紹介する方法は以下の書籍に書かれています。
必要なのは「A4用紙」と「書きやすいボールペン」だけです。
要するに書きまくるわけですが、いくつかのルールを設けます。
なお、今回紹介するのは上記書籍の一部のエッセンスとなっています。私の解釈が大いに間違っていて、本来の作者の意図とは異なるかもしれませんがご容赦ください。
※ 実際書籍では「自分流にアレンジしない」という記述がありますが、私もそれに抵触しているかもしれません。
まず書き始める
- とにかくA4用紙に1分間の内に書ける範囲で思いつく気持ちを書きまくります
- 頭に浮かんだテーマを左上に書いて、右上に小さく日付を書きます
- あとは4行から6行で本文として箇条書きで思いつく気持ちや思いの丈を書き殴ります
初めてやる時は1分間で2行とか3行しか書けないと思います。
また、1分しかないので字も非常に汚くなると思います(↑で実際に使用した用紙の写真をあげていないことでお察しください)。
しかしこの1分という時間が非常に重要で、時間がないので「最低限の文字数で」「率直に思ったこと(素直な気持ち)を」書こうとします。
なぜだか分からないのですが自分の思いを言語化するこの時点で、かなり頭がスッキリしていきます。(短い時間で書くことに集中することで雑念が消えるからかもしれません)
そして、1回目に書いて思ったことが書き足りなければさらに1分を計測して別の紙に書いてもかまいません。
ただし1分の制約を意識する + 広い紙に自由に思いを書き出すために、同じ紙に書き足すのは辞めてもう一枚まっさらな紙に書くことを推奨します。(どうしても続きで書くと前の書いてあることに引っ張られて、新しい発想や思いが出てきにくいと思います)
さらに思いついたテーマを書いて解像度を上げる
紙に思いを書いているうちに、「じゃあこれはどうなんだっけ?」という思考の広がりがあると思います。(もしくは全く別の不安が出てくるなど)
たとえば先ほどの例では、「周りのエンジニアが強い」という漠然とした不安を書き出してみました。
そこで今回は「じゃあ最近だと誰が強いって思ったっけ?」となんとなく思ったことをテーマに設定して同じように書いてみます。
なお、あげている人物はAIに考えてもらったものであり、実在する人物とは関係がありません。
今回は例示のためきれいな言葉で記載していますが、実際は1分しかないので↓のようにふわっとした言葉になっても問題ありません。(実際句読点を打つ暇もないです)
要は今思っていることを素直に書いて、それを徐々に自分の言葉に落とし込む = 言語化することが重要だと思います。
ステップ2で思いついたことは自分がスッキリするまで書くことを繰り返します。
このあたりまで来ると「なんか漠然と強い人が多い」というふわっとした最初の悩みから、「この人はこの辺がすごいと思う」という考えに昇華されていきます。
自分の中で考え・仮説っぽいものまで落とし込めていくと、これまで正体が不明だった不安の輪郭が浮かんでいきます。
一連の例で言えば、以下のように冷静に自分に当てはめて考えることができるようになってくると思います。
この時点でも結構スッキリしていますが、さらに行動ベースまで言語化ができると日々の行動にも反映できそうです。
いかがでしょうか?なんか良さそうな感じがしませんか?
ものすごいペースで書くため、腱鞘炎などには注意した方が良いかもしれません。
解像度をあげて「悩む」から「考える」へ
「イシューからはじめよ | 知的生産のシンプルな本質」という書籍をご存じでしょうか?
この書籍の「はじめに」の章で「悩む」と「考える」の違いについて以下のように述べられています。
- 「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること
- 「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること
「考えるフリ」というのは少々手厳しい表現で私は最初に読んだ時に「俺だぁぁぁ」などと奇声を(自分の部屋で)あげました。
私の場合、悩んでいる段階だと「よく分からない何かに怯えていたり」「見通しの見えない将来に怯えていたり」しているなぁ。などと思いました。
今回紹介した方法では、以下のような段階を踏むことで自然と「考える」に向かっていく = 「答えが出る」方に向かっていくことでスッキリするのかな?などと個人的に感じています。
- 何が自分の中でモヤモヤしているのか(テーマの設定)
- 自分の言葉で率直に表現していく(言語化)
- 時にはテーマから生じた別のテーマを考える(思考の広がりや、課題を小さく分けて深掘りする)
- 仮説や望ましい行動を整理していく(現実的なアプローチの模索)
最後に
- 数年前に漠然と「頭が良くなりたいな」と思って積んでいた本がこんなに役立ってくれるとは思いませんでした
- この方法は対人関係の悩みだけでなくビジネス上の考えの整理などにも応用が効きます(むしろ本来はそちらがメインだと思います)
- 行動レベルまで言語化できればとても良いですが、思いのたけを書き殴っている段階でかなりスッキリします
- 私が紙に何か書いている時は絶対にみないでください
この記事が誰か1人の参考になればうれしいです。
以上、今泉でした。